調律師になるには - 日本ピアノ調律師協会

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ピアノ調律師になるには
調律師を目指すきっかけは何でしょうか?

調律学校に入学した"未来の調律師"に訊ねてみると、
「長年お世話になっている調律師が丁寧に作業する姿への憧れ」、
「調律後の音の美しさに感動した」、
「学校で調律作業を見て、自分もそうなりたいとの想いを抱いた」、
「楽器店や音楽教室にレッスンに通い所属する調律師に勧められた」、
「小さい頃からピアノを弾くことが大好きで将来ピアノに携わる仕事に就きたい」、
「演奏者として演奏を楽しむ中で感動的な音を奏でるコンサートピアノに興味を抱きコンサートピアノ技術者になりたい想いを強くした」
などといったピアノや調律師に対する憧れのようなきっかけがあげられました。
それ以外にも「自分のピアノを自分で調律できるようになりたい」、
「ピアノの仕組みをもっと知りたい」、「いったん別の仕事に就職したが調律師を目指した」
人など、さまざまな声がありました。
そうしたきっかけから調律師を目指し、ピアノ調律技術学校(以下、技術学校)、
すなわちピアノメーカーが運営する養成学校や、音楽専門学校などを入学先として選んでいるようです。

入学試験はどういったものでしょうか?

入学試験は、メーカーの養成学校では年1~2回、受験資格として高校卒業以上または高校卒業見込みの方が対象となりますが、
音楽専門学校の中には年齢制限を設けず、ピアノ調律を勉強したい方を幅広く受け入れているところもあるようです。
音楽が大好きでピアノや弦楽器あるいは管楽器などの演奏経験があり、何より健康な体が必要です。
高校卒業程度の一般教養、ピアノ音の高低を判別する音感テスト、楽譜を読んだり書いたりするときに必要な理論や知識の楽典などの試験、
適正検査もあります。意外に思うかもしれませんが、オクターブ(ドから8度上のドまで)に手が届くかを確認する手幅検査があります。
技術学校では、学生の方への利便性を図るため、夏休みなど学校の休暇期間にあわせて見学禍会を開催しています。
夏休み以外の日にちでも施設見学が可能な場合もありますので、ホームページなどで確認することをおすすめします。
実際に授業や実習などで使用する施設や寮などをご家族と一緒に見学することができます。
ここ数年の入学者の男女の割合は、入学者の約6割を女性が占めているようです。
これからもその傾向が続き、女性のピアノ調律師が増えていくことが予想されています。

国家検定や技術学校では何をするのでしょうか?

国家検定「ピアノ調律技能検定」(以下、技能検定)は、2011年(平成23年)から厚生労働省の指定試験期間「一般社団法人日本ピアノ調律師協会」が運営しています。
一方、技術学校は、長年にわたり高い技術力を持つピアノ技術者の育成に力を注いでいます。
さらに技能検定2・3級の学科試験や実技試験の合格を目指したカリキュラムを採用して多くの合格者を輩出しています。
3級さらに2級の資格取得への取り組み継続が、卒業生のレベルアップに寄与していると考えています。
1年制の技術学校の出席日数は230日ほどです。研修内容はピアノ弦の張力を加減して平均律音階をつくる調律作業、ピアノを弾きやすくするために鍵盤や弦を打つ仕組みを整える整調津行、音色を整える整音作業、さらに修理技術、学科・理論など専門的な内容を授業として提供します。
1年間の中で、アップライトピアノやグランドピアノの基礎コースを持ち、卒業後に複数のレベルアップコースで資格認定を受け確実なステップアップを図ることができます。
2年間のカリキュラムを提供する専門学校は、アップライトピアノ調律調整技術、関連専門知識の習得に加え、グランドピアノや塗装修理関連などの技術習得が可能です。
また、調律や関連修理技術を学ぶために、修理工場で働きながら、師匠と呼ばれる職人さんから直接に技術指導を受ける技能伝承が行われています。技術学校で基礎的なピアノ調律技術を学んだ後に、楽器店やピアノ修理工房などで働きながら、技術を学んで調律師になる方も多いです。
また、社内技術者に対する認定制度で上級技術者を育成するメーカーもあります。

調律の技術はどう評価されるのですか?

調律の出来栄えを評価するのはとても難しいことです。
技術学校では、卒業レベルを設定し、調律、整調、整音、修理そして学科理論の試験に合格することで、主にアップライトピアノの"調律に必要な基本知識の習得"を目指します。
厳しい訓練を経て、調律などの一定の技術力を獲得した人たちが卒業し、社会に旅立つことになります。
ピアノ調律師になるために、きっかけとなった出来事や、そのときの強い想いを忘れないことが必要です。
技術学校で調律技術の基本知識を学び、厳しい実技訓練を重ねることで聴覚と手先、そして体全体で覚え、
染み込ませる必要があります。基礎体力、強い精神力が必要だと思います。
お客さまの大切なピアノを末永く使用していただくために、調律や調整によってピアノをベストな状態に保ち、
そしてお客さまが求めるものに真摯に耳を傾けそれに応えられるように、こだわりを捨てずにこつこつと仕事をやり切る誠実さも大切です。
ピアノ調律師養成について詳しく知りたい人は、次の団体や学校に問い合わせてみてください

一般社団法人 日本ピアノ調律師協会
〒101-0021 東京都千代田区外神田2-18-21 楽器会館5階 TEL 03-3255-3897

ヤマハピアノテクニカルアカデミー
〒436-0038 静岡県掛川市領家1480 TEL 0537-24-7704 FAX 0537-24-8019

カワイ音楽学園調律学科
〒430-8665 浜松市中区寺島町200番地 (株) 河合楽器製作所本社内
TEL 053-457-1327 FAX 053-457-1330

国立音楽大学(選択授業に調律・整調・修理の基礎有)
〒190-8520 東京都立川市柏町5-5-1 TEL 042-535-9580

国立音楽院 (東京本校・宮城キャンパス 鳥取南部校)
〒154-8558 東京都世田谷区池尻3-28-8 TEL 03-5431-8085

中部楽器技術専門学校
〒466-0027 名古屋市昭和区阿由知通3-13-6 TEL 052-741-6788

日本ピアノ調律・音楽学院
〒150-0011 東京都渋谷区東3-22-14 TEL 0120-410-115

ESPエンタテインメント東京ピアノ調律科
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場3-3-19 TEL:0120-37-6986 (フリーダイヤル)
一般社団法人日本ピアノ調律師協会
〒101-0021 東京都千代田区外神田2-18-21楽器会館5F
TEL/03-3255-3897 FAX/03-3255-9246 info@jpta.org
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