日時:2023年1月17日(火)13:00~17:30
会場:広島市文化交流会館HBGホール リハーサル室(広島市中区加古町)
講師:塩崎 誉征氏(静岡支部)
参加者:34名(他支部2名)
今回は塩崎氏をお迎えし、調律・整調・整音について研修会を行いました。
調律では綺麗に響く割振りの4度・5度、長3・長6度のうなりの配分について、またオクターブでは検査方法、高音部の音が良く響くオクターブの取り方、それら調律時の打鍵の方法を実演していただきながら見学しました。
ユニゾンは参加者数名が一本ずつ合わせました。
永遠のテーマでもある狂わない(狂いにくい)ユニゾンの合わせ方(ハンマー操作)は一朝一夕にはならないですが大変参考になりぜひマスターしたい技術と思いました。
整音では「癒しの音、感動する音」を目指し、美しく響くピアノにするための整音法を学びました。
塩崎さんお手製の一本針のピッカーでハンマーの腹側、弦跡付近、場合によっては頂点に刺すことで音にまとまりが出来、各音がつながっていくのがわかりました。なかなか文章では伝えにくいですが・・・。
今回のハンマーは形状が悪いのでハンマー整形の実演もありました。
80番―400番―1000番(仕上げ)で弦跡は完全に取らないよう注意して行います。
今回は大屋根を外していたので参加者はピアノの周りに集まって近い位置で音を聴けて手先も見ることが出来、またその場で活発な質疑応答もすることが出来たので講師と参加者の距離が縮まり充実した研修でした。
今回の研修会で得たことを次の日から試した方も多いのではないでしょうか。
塩崎さんがお話されて印象に残った言葉をお伝えします。
「音は言葉」、「限られた時間の中で最良の状態にする」、「スピードを上げると精度も上がる、仕事が楽しい!」、「全ての原因は自分にある」、「一生懸命仕事をする⇒自分が磨ける」
お客様のピアノに対する心のこもった調律、とにかくピアノが好きだ!という気持ちがすごく伝わりました。
中国支部広報 / 小林豊明