「レギュレーションの違いによる弾き手と整調者と聞き手のイマジネーション」
日時:2023年7月28日(金)13:00~17:00
会場:KDDI維新ホール メインスタジオ(山口市小郡令和)
参加者:会員25名、他支部1名、未入会員3名
進行役:中島史弥 会員
演奏者:手嶋沙織 先生
使用ピアノ:ヤマハC5X
【テーマ】
整調を変えることで弾き手(ピアニスト)が感じるタッチ感と響き、また聞き手が感じる響きを検証して、
調律師が考える整調の理論と弾き手の抽象的な表現をリンクさせ、弾き手を満足させる結果に結びつける。
【状況設定】
本日、本番を迎えるピアニストがリハーサルにてピアノに対して思うところ、ピアノをもっとこうして欲しい、客席ではどのように聴こえるか?などピアニストと調律師が対話して整調を行い、本番に向かってピアノを仕上げて行く。
ピアニストは整調を変えるたびに同じ曲を試弾していただき、その感想をお聞きします。
例:①鍵盤あがきを変えてハンマー接近(レットオフ)で働き量補正
②鍵盤あがきを変えて打弦距離で働き量補正
③ハンマー接近(レットオフ)を変えて打弦距離で働き量補正 などなど
バッハからラフマニノフまで5~6曲、整調を変えたことで「ハマった」曲もあれば、最初の一音を出す時から難儀された曲もありました。
また、私たちが普段意図して整調したことが必ずしも弾き手にとってベストではないということもありました。
ピアニストの求める感覚やイメージを私たちがいかに汲み取って求めに応じることが出来るか…。
後半は参加者から整調変化のリクエストがあり、また活発な意見交換もありました。
今回ピアニストの生の声をたくさん聞けたことはすごく勉強になりました。
今までありそうでなかった研修会でした。
研修中、ほぼずっと整調の変更を行ったスタッフの皆様たいへんお疲れ様でした。
広報/小林豊明