今年は、ベートーヴェン生誕250年ということで、特に年末は第九のコンサートがあちらこちらで一際盛り上がっている頃のはずでした。コロナ禍のこの一年は散々なことになってしまい、このHPにも持続化給付金の申請方法や鍵盤除菌のガイドラインなどのアイコンがアップされています。
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4、5月の緊急事態宣言により、仕事のあり方で身動き出来なくなってしまった人も多かったのではないでしょうか。そんな時、どうされていましたか。
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ちょっと憚られるかもしれませんが、ぼくはベートーヴェンのピアノソナタ32曲を、毎日一曲づつ聴いていました。アルトゥール・シュナーベルが1932〜35年にかけて録音したSP盤音源のCD、世界で最初の全曲録音ですね。それと比較的最近出た、いろんなピアニストの演奏を聴き比べしてみました。普段リサイタルプログラムでよく耳にする数々以外ににも、ベートーヴェンのメロディーメーカーとしての面目躍如に再認識しました。演奏スタイルもそうですが、最近のクリアな音質ではない、SP盤音源に魅せられるものを感じました。なんて言ったらいいのか、耳元に語りかけてくるような感じといったらいいのでしょうか。
◦ ピアノの音色の違いも、感情の伝わりとしてシュナーベルの大時代的演奏にマッチした音色であることがよく分かったように思います。そんなことを思いながら、4、5月はのんびりと過ごしていました。
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コロナ第3波により、感染拡大防止のため、ニッピ各支部での新年会も中止を余儀なくされているようです。いろいろSNSやメールなどで、交信のコミュニケーション手段はあると思いますが、このニッピHPのColumn s,essays,anything elseのコーナーに、皆さんの最近思っていることや近況などを書き込みされてはいかがでしょうか。そのためのスペースとして設けられています。
伊東基貴 2020.12.15
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