チェンバロ講習会 ~歴史、様式、日常のメンテナンス~
日 時:平成22年7月14日(水) 11:00~16:30 (受付10:30~)
会 場:長円寺会館 1F大会議室 名古屋市中区栄2-4-23
講 師:久保田 彰氏(チェンバロ製作家)
参加者:46名
梅雨もまだ明けないこの日は、朝から雨の降るジトジトした日でした。
会場には3台のチェンバロとクリストフォリ・アクションのフォルテピアノが運び込まれました。
チェンバロとは?
チェンバロは弦をはじいて発音する撥弦楽器
鍵盤の奥にジャックという撥弦機構が有り、
ジャックに付いている“つめ”(プレクトラム)
で弦をはじいて音を出します。
様式についてもいろいろ。
イタリア、フランドル、フランス、ドイツ、イギリス。
それぞれの国の時代を反映した様式があります。
続いて実技講習
日常のメンテナンスはオーナー自身、演奏者がされる場合が多いのですが、我々調律師にも同じ鍵盤楽器ということで依頼を受ける方もおられるのでは。
メカニズム的には似てます。
ジャック・・・・・・・ピアノアクション
プレクトラム・・・・・ハンマー
今回はプレクトラムの交換をしました。
チェンバロ時代の素材は鳥の羽軸。現代では
合成樹脂が素材で使われています。
5名1グループで順番に久保田先生の手ほどき
を受けて、初めにカットモデルで試して、次に
チェンバロ本体での交換作業をしました。
最後にクリストーフォリ・アクションのフォルテピアノのお話も
聞くことができました。
チェンバロからピアノへ移り変わっていく・・・・
撥弦から打弦に変わる・・・・・
久保田先生のモデルは日本で3台目の完全復元モデルです。
日頃、ピアノの大音量に慣れているので、チェンバロの音は小さく聞こえます。
たまにはチェンバロの繊細な響きに耳を傾けるのもいいものですよ。
心が和む・・・・・・・・そんな気がします。