毎年、調律の日に合わせて開催している「未来のピアニストの演奏を応援するコンサート」。
今年は開催20回目を記念して、ピアニストの仲道祐子さんと今田篤さんの演奏会を開催しました。
仲道祐子さんは、このコンサートのアドバイザーを初回から務めてくださっています。
今田篤さんは、高校生だった第2回にご出演いただき、今ではピアニストとして活躍されています。
当日は、静岡支部の協会員だけでなく、レスナーさんや学生さん、調律に伺っているお客様など多くの方がご来場くださいました。
演奏会の第一部は、今田篤さんの演奏。
ベートーヴェン、ブラームスの幻想曲のプログラムでした。
第二部は、仲道さんと今田さんのトークショーからスタート。ナビゲーターは事業部の鵜飼さんが務めました。
この未来コンサートについて、お二方それぞれのご感想を伺い、20年の時の長さを実感しました。
続いて、仲道さんの演奏へ。
仲道さんは大阪芸術大学演奏学科で教授をされているだけあって、演奏のみならずお話しがとてもお上手で、会場を和ませながら珍しいプログラムで楽しませてくださいました。
アンコールは連弾♪ラヴェルのマ・メール・ロワでした。演奏前に仲道さんが解説をしてくださったおかげで、イメージを膨らませながら聞くことができました。
最近の演奏会は、曲の合間に解説したりとピアニストさんの声を聴く機会が増えてきました。
話しをしてすぐに演奏、というと大変そうに感じるのですが、曲の背景などを知ってから聴くとより親しみが持てたりします。
当日の会場では、さながら演奏をしているように頭を揺らしながら聴き入っているお若い方の姿もありました。
そして、サロンのような雰囲気のこじんまりとしたホールにぴったりの素敵な曲をたくさん聴けて、本当にアットホームな雰囲気の演奏会になりました。
同じピアノなのに、今田さんの奏でる音と、仲道さんが奏でる音はそれぞれ印象が違ったのも心に残りました。
ご来場くださいました皆様、どうもありがとうございました。
今後も静岡支部では、お若い演奏家さんの演奏活動のサポートを続け、今田篤さんのようなピアニストが誕生する喜びや、このコンサート出身の演奏家さんとのご縁が細く長く続くといいなと改めて感じました。
◇演奏曲目◇
仲道祐子
・田中カレン/こどものためのピアノ小品集「愛は風にのって」より
ラム酒の樽、淋しい料理人、黒のタートルネック
・モーツァルト/バター付きパン
・山田耕筰/ピアノのための「からたちの花」
・ショパン/スケルツォ第4番ホ長調Op.54
スケルツォ第2番変ロ短調Op.31
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今田篤
・ベートーヴェン/幻想曲ト短調Op.77
・ブラームス/7つの幻想曲集Op.116
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アンコール(連弾)
・ラヴェル/マ・メール・ロワ