2021年度総会後の研修会
「調律と整音を探求する」
日時:2021年4月19日(月)PM2:30~4:30
場所:石川県森林公園インフォメーションセンタ学習ホール
講師:本部監事 塩崎誉征氏(株式会社グランドギャラリー)
この研修会は総会後に実施されました。常に多くのピアノを展示保有販売するお店の技術責任者として調律・整音をされている塩崎氏の実績に基づいた技術研修会でした。
ピアノの周りに集まれない現状ではカメラとプロジェクターを使用して手元をスクリーンに映すことしかできず、ましてスクリーンなので部屋の明かりを暗くしないといけないとなると、手元を照らすライトまでもが急遽必要になり会員に借りながらの撮影となりました。また作業しながらの説明になるのでマイクに声が入らず後ろの方まで聞こえなかったのではないでしょうか。新しい生活様式になると必要な装備も変わって来ますので、今後検討が必要になって来るようです。先進支部を参考にしていきたいのもです。
調律では、ユニゾンを合わせるときに合ったところでいったん止めてしばらくそのまま我慢して待って弦の渋滞の有無を見るのが大切とのことでした。引っ張る力を緩めて音が下がらなければ渋滞は無いと考えそのままにする。もし下がるようならその量に応じて上に引っ張るとのことでした。ユニゾンが合った後少し上に引っ張りながら音を聞いて良い響きが出るところで止めると詰まった音にならず全体に音色も揃うとのことです。
整音でいつも使われている1本針のピッカーは、手作りで小さく作業しやすそうでした。2~3cmくらいの長さの丸い柄に針を1本埋めてあり、柄の周りには皮が貼ってありました。針は100円ショップの太いものを使用し、滅多に折れないそうです。ファイリング用のヤスリは片がることなく平らに削れるように幅の広い板に紙ヤスリを貼ってあるものを使っておられました。直したい音のチェックはチョークで鍵盤には付けず鍵盤押さえにします。鍵盤に書くと消えないそうです。
針を入れる時は、弦溝がハッキリ見えるようにするため、複写用のカーボン紙をハンマーと弦の間に敷いて音を出し、ハンマーにカーボンの色を付けてから、弦跡の手前端に針の先端を当て、さらに手前側に向かって1~2mm針を入れて嫌な倍音を除いていきます。次にハンマーフェルトの一番膨らんでいるあたりを真横から2か所針を入れて、硬い部分をほぐしておられました。但し、すでに柔らかいときには刺さないとのことです。
これだけすると、作業前とは印象が変わって感激されます。調律と整調・整音をやって2時間以内で終わることでお客様に良くない印象を持たれないように心がけていらっしゃるとのことでした。
明日からの仕事で試行錯誤してみたいと思う楽しみが増える研修でした。
2021年度通常総会
日時:2021年4月19日(月)PM1:00~
場所:石川県森林公園インフォメーションセンタ学習ホール
正会員55名中、出席者30名、委任状21通でこの総会は成立しました。
新型コロナウイルスの感染者数がまだ収まらない中ですが、対策をしての総会は実施されました。
田邉支部長からは、年会費が今年に限り本部補助を出して会員の負担を軽減したこと、また研修会をリモートで行う思いはあったが、現在のノウハウでは実施できなかったことの説明がありました。
勝木本部理事からは、会員名簿のデジタル化のため、個人の情報は本人に入力してもらうお願いがありました。また新たに「高校生のハローワーク」の新設があり年2回の実施を目標にしていること、また「日ピの窓口」の新設で悩み相談や研修を行っていることのお話がありました。
今年度より賛助会員になられた株式会社グランドギャラリーより塩崎誉征本部役員が入会のあいさつをされました。おみやげにマスク100枚を寄付して頂きありがとうございました。出席者に配布させていただきました。
今年の議長は山本 昌氏に、書記は勝俣 敦氏にお願いして審議をすすめました。
2020年度の報告では、特別会員に山本真人氏と小畔幸夫氏の二人が移行されたこと、新年会とよんよんコンサートが中止になったこと、入会者及びプレミアムビジター登録者がいなかったことなどが各担当部長より発表ありました。
2021年度の計画(案)では、福井県越前陶芸村文化交流館でのよんよんコンサートが、三楽来(みらくる)の3人のグループによりすでに終了し成功したこと、研修会の内容と予算が未定であること、小雑誌「音の扉」Vol.4の記事原稿募集中であること、リモート懇談会に参加して欲しいこと等が各担当部長より発表ありました。
会計からは、疑問点を調査後支部だよりにて訂正版を配布いたします。
その他質問では、会則の変更により議長は支部長の選出で指名することができるのであって、慣例のように各県の順番では無いことの確認があり、次回からそのようにすることになりました。
ピアノ調律の日 記念コンサート
三楽来(みらくる)よんよんコンサート
日時:2021年4月4日(日)14:00開演
開場:越前陶芸村文化交流館
参加人数:250人(一般235人、会員12人、出演者3人)
ピアノ 高橋 かほる
クラリネット 南部 国恵
マリンバ&パーカッション 平岡 愛子
三人で楽しいことをしに来たよ
2016年春に結成されたグループです
いつもの曲がどんな風にアレンジしてあるのかが楽しみなコンサートです
鍵盤ハーモニカ、リコーダー、カウベルだけで客席内で迫力ある演奏をしたり、
バスクラリネットでしっとりと聞かせてもらったり、カホンのソロで盛り上げたり
知ってる曲の有名な部分だけメドレーでたくさん聞かせてもらったりと内容豊富で楽しめました
改装されて新しくなった越前陶芸村文化交流館のきれいなホールのロビーでは
たくさんの作家さんの茶碗やお皿や花瓶などがLED照明を当てて綺麗にディスプレイされ即売されていました
一日中雨の天気にもかかわらずチケットを買われたお客さんみなさんがご来場下さいました
入場に際して感染対策の為の消毒と体温計測、住所名前の記入して頂いたり
第1部と第2部の間の休憩での換気や、終演後の退場の順番のご案内にご協力頂きありがとうございました